【歯科医師おすすめ】虫歯予防アイテムのご紹介
大事なお子さんの、大切な歯、守りたいですよね。
虫歯になってほしくない。でもそのために何をすればいいのかわからない。そんな親御さんのお悩み相談を受けることがよくあります。
名古屋市瑞穂区の鈴木歯科クリニック、歯科医師の鈴木良典です。
お子様のお口のケアについて、当クリニックのホームページ内「予防歯科」のページで詳しく紹介させていただいておりますが、今回はその補足となります。
虫歯を防ぐ歯磨き粉ってあるの?
結論から言うと、虫歯を100%防ぐことができる歯磨き粉は存在しません。
なぜなら、虫歯は複合的な要因で起きてることが多く、歯ブラシだけではダメですし、フロスだけでもだめです。フッ素塗布だけでも防げませんし、おやつをまったく食べないようにしても発生する可能性はあります。
ただ、大切なことは虫歯の起こりにくい生活習慣を心がけること、虫歯予防効果のあるアイテムを最大限に使用することが虫歯予防の第一歩であるということです。
虫歯の起こりにくい生活習慣は、上記でご紹介した「予防歯科」ページでご紹介していますが、虫歯予防アイテムについてお話ししていきましょう。
虫歯予防効果のあるアイテムとは
虫歯を防ぐキーワードとなる言葉があります。
- キシリトール
- フッ素(フッ化物)
キシリトールというと、キシリトールガムを思い浮かべる方が多いと思いますが、キシリトールはもともと白樺や樫の木から採れるキシランヘミセルロースを原料にして作られています。
これはいちごなど多くの果実に含まれるキシリトールと化学式が同じであるので、同一のものです。ソルビトールやマルチトールなどの糖アルコールの仲間です。
キシリトールは甘味が強く、砂糖と同じ甘味度を持っています。ただ、お口の中で溶けるとスーっとすることからミントと組み合わせて商品化されることが多く、化粧品などで冷却効果がほしい場合にも使用されます。
キシリトールは安全性が高く、米国では1日にどれだけ摂取しても大丈夫な糖アルコールであると認められており、お口の中で作用すると虫歯菌に有利だったり、虫歯の発生を予防したり、進行抑制する効果が期待できます。
- なぜキシリトールは虫歯菌に対して有利なの?
-
キシリトールは砂糖と化学式が似ているので虫歯菌(ミュータンス菌)が狙って食べようとするのですが、糖アルコールであるキシリトールを代謝することができず、副産物である酸をつくることができないからです。あと、キシリトールタブレットなどを食べることによって唾液も出ますから、唾液による抗菌作用、緩衝作用(PH調整作用)が期待できます。また、ミュータンス菌の活動自体を抑える効果があります。
キシリトールには歯垢中に存在するショ糖を分解する酵素(シュクラーゼ)の活性を低下させ、歯垢中で酸ができにくくする作用に加え、アンモニア濃度を上げて酸の中和を促進する働きがあります。
日本歯科医師会HPより
フッ素(フッ化物)もキシリトール同様に虫歯予防効果が期待できますが、こちらも使い方が近年見直されており、詳しくはフッ化物のコラムにまとめてありますのでぜひご覧ください。
では本題にまいりましょう。
どの歯磨き粉を使えばいいの?
ズバリおすすめは、Ciメディカルから出ている「チャイルドケア」です。
歯科医師の私自身、息子2人に毎日、毎食後使用しています。
ポイントとしては、
- フッ素970ppm
- キシリトールは甘味料中100%(全量中でも25%のリッチな仕様)
- 泡剤・研磨剤・色素が無配合
なにより、量が70gも入っているのに価格設定が良いのと、色んな味があるのが子供さん達が喜ばれます。
もちろん、薬局でおなじみのチェックアップも良いと思います。
1日何回歯磨き粉を使えばいいの?
歯磨きの度に使うように習慣づけましょう。毎回使うことで、少しずつキシリトールとフッ素が作用して虫歯予防効果をじわじわと発揮していきます。
それに加えて、歯科医院での定期的な虫歯のチェックとフッ化物塗布も行うと、お子さんの歯が健康でいられる確率はさらにあがると考えます。
まとめ
虫歯予防は、これを行ったから大丈夫!虫歯はできない!なんてことはありません。
できることを1つずつクリアして、人生100年時代にお子さんが虫歯のない自分の歯でずっと過ごせるように。親御さんであるみなさんが良い口腔内環境の作り方を実践し、次の世代へ繋げていきましょう。
いかがでしたでしょうか?鈴木歯科クリニックでは、みなさまの健康に関わる情報を発信しております。
よろしければ他の記事もご覧ください。
名古屋市瑞穂区の鈴木歯科クリニックでは、ホームページやTwitter、Instagramにてお口の健康情報を情報発信をしております。
参考・日本歯科医師会HP