虫歯と歯周病に強い被せ物ってあるの?

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今回は、虫歯治療の時に歯にどんな素材を入れるのが正解なのか、解説していきます。

歯科医 鈴木良典

名古屋市瑞穂区の鈴木歯科クリニック、歯科医師の鈴木良典です。

皮膚科や内科などの医科クリニックでも、昨今自費治療メニューが増えてきましたが、同様に歯科でも自費の治療と保険の治療があります。

保険と違い、自費治療(自由診療)は全額患者さま負担のため、費用が高価となります。

しかし、歯科の場合には、自費治療を選択した方が明らかに虫歯や歯周病に強いお口の中になりやすい傾向が見られます。

そもそも、自費治療と保険治療では、用いる材料が大きく異なりますから、費用もその分大きくなってしまうため、保険から除外されてしまうのでしょう。

目次

保険診療と自費診療で素材が違う

素材の選択は、保険治療と自費治療で異なり、保険治療については厚生労働省から「健康保険診療で使用可能」と認可を受けた歯科材料のみ保険適応となります。

虫歯を削ってつめる白いプラスチック、コンポジットレジン材料(CR充填)だけでも、保険適応と保険適応外の材料が存在します。

例えば、GC社が出している「MIローフロー」は保険適応内ですが、同じGC社が出している「グラディアダイレクト」は健保対象外の製品ですので保険診療で使用することはできません

GC社「MIローフロー」
GC社「グラディアダイレクト」

自由診療のCR充填は、色調も豊富で素材も堅牢、奥歯の噛む面(咬合面)でも用いることができる材料も存在します。

残念ながら、保険のCR充填ではそこまでは期待できません。

材料によって特徴が大きく異なるため、みなさまの状況に合わせた素材の選択を担当歯科医師と相談しましょう。

自費治療と保険治療の値段

虫歯の大きさや、治さなければならない歯の範囲によっても値段は異なりますが、保険治療は1000円前後〜、自費治療は10000円〜となっており、桁が1つも2つも違います。

ただ、大切なのは治療費ではなく、今後あなたが死ぬまで食事を楽しむための「歯」という財産を守ることです。

欧米などでは1本500万円と言われており、お口の中全体で計算すると全ての歯は、1億4000万円のあなたの財産です。

もう一度言います。大切なのは、治療費の額ではなく、1日3回×365日×100歳までの年数、毎日毎日食事する「歯」を守ることです。

Dr.鈴木の素材の選び方

鈴木歯科クリニックでは、「虫歯が再発しにくい材料を選ぶ」ことを最優先にしております。

患者さんはこれまで一人ひとり全く違う人生を送ってきて、これからも全く違う人生を送っていくものです。

それぞれの患者さんの人生の背景(バックグラウンド)を、会話から、また相談しながら希望を把握して材料を選択することも多いです。

例えば、「今まで通っていた歯医者さんで虫歯治療後に痛みがよく出る」とお話しされていた患者様には、神経に対して必要以上に刺激を与えない材料(下部画像参照)を用いたり、

痛みの出にくいサンメディカル「バルクベース」
痛みが出にくいメカニズム

交通事故や激しいスポーツ(ラグビーや格闘技)などで、前歯が欠けてしまった美意識の高い患者さんは、丈夫でより綺麗な仕上がりになる材料をお話しすることもあります。

GC社「グラディアダイレクト」より引用

虫歯治療の素材による分類

虫歯を削った後の「穴」を詰める材料は、大きく分けて3つあります。

  1. コンポジットレジン修復・CR充填(プラスチック)
  2. 金属(インレーなど)
  3. セラミック

それぞれの特徴について大まかに説明していきましょう。

コンポジットレジン修復・CR充填

CR充填の図

レジンは、虫歯治療で高頻度で使用される材料です。近年は素材(マテリアル)の性能向上に伴い、臼歯部でも使用できるケースが増えてきました。

メリット保険の材料の場合は安く済む、即日治療完了
デメリット強度が弱い(保険材料)、虫歯が再発しやすい、自費のレジン修復は15000~50000円(医院による)

金属(インレー)

銀の詰めもの

金属は、保険の場合は銀色になります。よく用いられる材料は「金パラ」と呼ばれる歯科鋳造用金銀パラジウム合金であり、これは金12%、パラジウム20%、銀40~50%で構成されています。

金が12%入っているんですよ!

また、あまり聞き慣れないかもしれませんが、パラジウムという金属も大変貴重な貴金属で、中国で自動車の部品や半導体製造に用いられるため近年価格の上昇が止まりません。金やプラチナよりも高価なんです。

YAMAKIN株式会社さまHP 「貴金属地金小売価格」より引用
(株)徳力本店さまHP「パラジウムの価格」

パラジウムは、1802年に発見された白金族メタルの1つです。腐食や酸化に強い特徴があります。年間の生産量は約210トンと、実に金の15分の1の量であり、大変希少性が高い金属といえます。

(株)徳力本店HPより引用

これだけ高価な金属を3割負担で提供しているのは日本だけです。

海外では、「銀歯」はほとんど提供されていません

それには、今から説明するデメリットの部分も関係しています。

メリット模型上で作製するため、深部のスキマや段差が発生しにくい。日本だと保険適応
デメリット見た目が悪い、虫歯を繰り返しやすい、通院回数が多い、自費で作ると高価、金属アレルギーの原因
銀の詰めもののメリット・デメリット

日本に比べ海外では、虫歯や歯周病の予防意識だけでなく、金属アレルギーや歯並び・歯の綺麗さへの関心が高いため、銀歯ではなくセラミックや高額なコンポジットレジン修復(CR修復)が選ばれるようです。

国によっては、歯科医師が患者さんに銀歯を入れると逮捕される国もあるそうです…。

特に、日本以外の多くの国では歯が白い、歯並びが綺麗=経済的、地位的ステータスとなるため、世界的に銀歯はやらないのが主流のようですね。

外国人って、確かに白い歯のイメージですよね

日本国民における歯並びや白い歯への関心の高まりもあり鈴木歯科クリニック内でも、自費のCR修復やセラミックの被せ物詰めものを希望される患者さまが近年増え続けているのも事実です。

では、注目のセラミック修復についてお話ししていきましょう

セラミック治療

セラミックの詰めもの

セラミックは、お茶碗などの陶材と同じ「金属酸化物」です。

医学の進歩と材料メーカーの努力により、現在は細部までの再現性が高く、強度もそこそこ強いセラミックが登場しています。

メリット綺麗、丈夫、虫歯になりにくい、金属アレルギーなし
デメリット保険適応外のため高価、歯の土台の形が銀歯と異なる
セラミックのメリット・デメリット

見た目も美しく、熱膨張係数も歯に近いためCR修復や銀歯に比べて虫歯になりにくいとされています。

表面がツルツルして、食物残渣やプラークが付きにくいのも理由のひとつでしょう。

日本の歯科医院での一般価格は小さいセラミックの詰め物で4万円〜8万円、ジルコニアセラミックは12〜20万円が多いでしょう。

ズバリ!虫歯に強い素材は…

僕が虫歯治療後の被せ物を選ぶとしたら、迷わず「ジルコニアセラミック」を選びます。

セラミックの被せ物

理由は4つ

  • 銀歯に比べて、虫歯や歯周病に強い
  • 見た目が自然の歯(天然歯)と遜色ないか、天然歯よりも綺麗
  • 金属アレルギーの原因とならない
  • 相場通り1つ15万円(鈴木歯科11万円)で高いですが、歯の1本の価値500万円には及ばないから。

ジルコニアセラミックは、ジルコニアの表面に、その人の歯に合わせた陶材を盛り、焼成して製作する被せ物です。

ジルコニア単体同様、表面がツルッとしているのでプラークの停滞を低下させ綺麗な状態を保つのが比較的容易であるので、銀歯と比べると虫歯や歯周病に対して有利と言えるでしょう。

セラミック治療は、保険が効かないため高価であり、保険主体の治療を行なっている鈴木歯科クリニックでは希望される方のみご案内をさせていただいております。詳しくはこちら↓

まとめ

  1. それぞれの材料のメリット・デメリットを把握する
  2. 自分の生活スタイルに合った材料はなにか
  3. 保険のCR修復は、安価だが長期安定に向かない
  4. 金属は、長期で用いると虫歯のリスクが高まる
  5. セラミックは、高価だが美しく虫歯が比較的できにくい

いかがでしたでしょうか?鈴木歯科クリニックでは、みなさまの健康に関わる情報を発信しております。

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歯科医 鈴木良典

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記事監修

歯科医師 鈴木良典

鈴木歯科クリニック

愛知県名古屋市瑞穂区惣作町1-29

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